菊姫*** 大吟醸 秘蔵酒 H7BY(1995BY) 山田錦50%
なんと約30年物の熟成酒、あの伝説の杜氏が在籍したころの菊姫に出逢えた。これほどの熟成酒は王祿の封印酒1993BY以来となる。色合いは黄色味がかるが、年数のわりに薄く、上立ちもカラメル熟香で品があるせいか常温ではそこまでの年数を感じないが、少し人肌に温めるとそれなりの深みを感じられる。
含むといつもの濃醇さはなく、(おそらく熟成による)甘はあるもすぐに辛を感じ、カラメル感とともに苦しっかり、残り香にも熟香あり。人肌からぬるに慎重に温めると、徐々にコクが出てきていわゆる濃醇さを感じられるようになってくる。そのまま温度を上げていくと、飛び切りまで耐えうるが、熱以上だとコク味はピークアウトするので、個人的にはぬる~上あたりで愉しむのが良い。
菊姫熟成酒は前回の黒吟H21BYや今回のように大吟クラスだと、おそらく元が綺麗すぎて「濃醇旨口」の良さがダイレクトに感じにくく、香りや味わいの奥にあるものをじっくりと探して愉しむような酒になるので、正直ちょっと温めた方がわかりやすい。
特定名称
大吟醸
原料米
山田錦
酒の種類
古酒
テイスト
ボディ:重い+1 甘辛:普通