銘柄の由来は、初代が蔵の敷地内に井戸を掘った際に、清水と共に地蔵尊が出てきたことから、この水を「不老の泉」と命名。文久2年(1862)に創業し、天然の微生物を生かす山廃造りや酵母無添加の酒を醸す、昔ながらの造り方を貫く蔵である。 驚くべきは、いまや全国でも数社しか採用していない希少な上槽法である“木槽天秤搾り”を使う点だ。これは、重石をつけた縦3.5メートル、高さ1.2メートルもの木製の天秤で、もろみ入りの酒袋を重ねた木槽の上に設置し、天秤の原理で酒を3日間もかけてじっくりそっと搾る方法。しかも、時間をかけて搾るゆえ酒化率(使用する白米からお酒がとれる比率)が悪いにもかかわらず、普通酒から純米大吟醸まで全量をこの上槽法で搾るという手間をかけるこだわりようだ。 そうやった甲斐があり、酒は雑味がなくシルクのような、なめらかな口当たりに。「不老泉」は熟成タイプが多いが、旨みがたっぷりでしっかりした飲み口が特徴だ。それに加えて、購入した後も良い熟成が続くのが嬉しい。熟成することで味わいが開いて深くなり、時間が経ってもくたびれることなく、艶やかで美しい酒質を保っている。ぜひ常温か燗酒でちびちびとやりたい。(山内聖子)
不老泉のクチコミ・評価
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不老泉 山廃 純米吟醸 滋賀渡船 無濾過 生原酒 1800ml 2023年9月詰め お酒 日本酒 純米 特別純米 純米吟醸 純米大吟醸 本醸造
不老泉の銘柄一覧
銘柄 |
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純米大吟醸 山廃木桶仕込 火入原料米:玉栄、精米歩合:50%、日本酒度:1、酸度:1.9、アルコール度:15% |
滋賀渡船 山廃 純米吟醸 生原料米:滋賀渡船6号、精米歩合:55%、日本酒度:3、酸度:2、アルコール度:17~18% |
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特別純米 中汲み 無濾過生原酒原料米:山田錦、精米歩合:60%、日本酒度:4、酸度:1.9、アルコール度:17% |
純米吟醸 活性にごり原酒原料米:山田錦、精米歩合:55%、日本酒度:-2、酸度:1.9、アルコール度:17.1% |
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山廃 純米吟醸 うすにごり 生原酒原料米:山田錦、精米歩合:59%、日本酒度:-1、酸度:2.2、アルコール度:17% |
不老泉の酒蔵情報
名称 | 上原酒造 |
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特徴 | この蔵では、もろみを搾る上槽の工程では、石をおもりにして木製の槽(ふね)を用いている。「天秤搾り」や「はね木搾り」と呼ばれる方法だが、この部分では戦前、いや明治時代や江戸時代にもさかのぼる酒造りの光景を、いまだに蔵内で見ることができる。そのほかにも山廃や酵母無添加、さらには木桶による仕込など、いにしえの酒造りをさまざまな形で実施している個性的な酒蔵である。 酒質の方も酸味をしっかりととり込んだ、重厚かつ複雑な味わいのあるスタイル。古典的な味わいの日本酒というよりは、むしろ最近の自然派ワインにも通じる風味を感じさせる。ヨーロッパを筆頭に海外でも評価が高まっているのは、その表れでもあるといえよう。 西日本では数少ない復活米「亀ノ尾」を使っている蔵で、「亀亀覇(カメカメハ)」の銘柄で出荷されている酒も、酸の効いた旨口型の酒質で独創性がある。(松崎晴雄) |
酒蔵 イラスト |
(山本浩司氏撮影+加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 不老泉 亀亀覇 風の舞 寿扇 杣の天狗 奥琵琶湖 御家ごろし クレオパトラのわすれもの 百笑の夢 旨燗 梅花泉 |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 滋賀県高島市新旭町太田1524 |
地図 |
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