神開 特別純米 さらに辛口 本生酒 0.72
製造 2023年8月 開栓 9月17日
菊酛二段仕込を求めて滋賀三重県境近い蔵へ。
事務所の入口に、田舎の喫茶店にあるようなサンプルショーケースがあります。
そこを眺めていて気が変わりました。
求めたのは、黒いラベルの「さらに辛口」。
ー30から+11へ、その差41の方向転換。
開栓直後、いきなり暗雲が鼻腔を突き刺す。
枯れたような?熟成したような?微妙な香り。
含むと、最初は甘いココアを感じる不思議。
間髪を入れず苦味がモヤモヤ湧いてきて、奈落へ引きずり込む。
のど越し後は何事もなかったようにスッキリ、何なんだコレ。
空気を含ませ落ち着かせる。
香り幾分穏やかに。
控えめな酸がドライ感を演出。
モヤモヤ苦渋は相変わらずズシっと口中に滞留するが、悪くない。
鼻からふっと抜けると甘い余韻少々。
1週間後辺りでやっとバランスが取れてきて、香りさらに柔らかく優しく、辛さの中に米の甘味旨味を感じるように。
苦渋のモヤモヤは晴れないが、奈落もだんだん心地よくなりクセになる。
じっくり味わえばひと筋でないが、クイっと煽れば意外と綺麗。これは真っ当なスッキリ辛口。
燗を付けると文字通りの「さらに辛口」。
神開はやっぱり面白い。
甲賀だけに曲者か!
好き嫌いがはっきり分かれるお酒ですが、その術中にハマってみるのも悪くない。
蔵にて 税込 1,540円
さらに奈落にどっぷり浸かりたいなら、赤いラベルの「激辛口 本生酒」もありますよ。
こちらは+19。
菊酛との飲み比べなら落差49、
始終苦行です(笑)。