大吟醸 YK35。
全国新酒鑑評会の鉄板スペックと言われた、Y(山田錦)K(熊本酵母)35(精米歩合)で醸された北雪の看板酒ですね。
薔薇やスミレのようなフローラルなものにベリー系の香りまで合わさった、もうメチャ華やかな香りが漂います。まさに鑑評会にもってこいなキャッチーさですが、ここまで香るとちょっと食事にとっては邪魔になるかな^^; お味の方は米由来のふんわりとした甘味を伴った旨味が、意外とボリュームたっぷりに膨らみます。鑑評会スペックと言ってもこれ自体が出品酒なワケではないので、その辺はちゃんと市販酒としてチューニングしてあるってことでしょうか。これがもし件の鑑評会なら、旨味の出し過ぎで減点間違いなしでしょうね^^; まぁあれは設定された項目に沿っていかに正確に狙い通りのお酒が醸せるかという、技能五輪の種目にあってもおかしくないような減点法の技術コンクールなので、そのまんまを市販酒にしたものが溢れかえったりしたら日本酒市場が没個性でつまらないものになるって話で…っと脱線しましたが、このお酒は香りといい旨味といい、単体で美味しく飲めるお酒です。酸とか苦味はないので華やかだけどジューシーではなく、今ドキっぽいお酒でもありませんが、綺麗で上等なお酒という感じですね^ ^
3日目。
うーん。少しですが、甘味にペタッとした平面的な質感が出てます。砂糖っぽい?アメリカのチョコみたいな甘さ。こうなると35%まで磨いた雑味の無さが仇となり、ややのっぺりした甘味だけがちょいと目立ってしまいます。
5日目。
甘旨味の中に感じるちょっとした加糖感もまぁ、慣れてしまえばそんなに嫌味でもなく、深く考えずにクイッとやっちゃえば美味しくいただけます。辛味や苦味が立ったりすることがまるで無く、酸の存在も全く感じません。この雑味の無さは流石に大吟醸。ただそれ以上に特別な魅力はなく、価格のことも考え合わせるとそんなに高い評価はつけられないかなぁ〜^^;