昨今、休蔵していた酒蔵が異業種に経営譲渡する動きが活発化しているが、「光栄菊」もオーナーが変わり新しいブランドとして誕生した銘柄だ。立ち上げたのは、NHKの番組制作に携わっていた、元テレビマン・日下智さんと田下裕也さんの異色コンビ。番組で各地の日本酒蔵を訪れているうちに、日本酒を造る酒蔵を手がけたいと熱望したことが端緒である。 様々な場所が候補に上がるが、2008年に廃業した佐賀県小城市にある酒蔵を譲り受けた。杜氏は、すでに熱狂的なファンを獲得していた「菊鷹」の元杜氏の山本克明さんに白羽の矢が立つ。老朽化した酒蔵を大規模に改修し、大変な労苦の末に辿り着いた初搾りは2019年12月。初リリースにもかかわらず日本酒業界で注目を集めた稀有な銘柄で、瞬く間に人気銘柄への階段を駆け上る。異業種参入の成功事例として今も話題にのぼる酒蔵である。 酒質は全体的にポップで若い印象。凝縮されたフレッシュな甘みや、果実を思わせる酸味が特徴で余韻は軽め。ほとんどを無濾過生原酒で仕上げているが、定番の特別純米の他、天然の乳酸菌を使った酒や樽熟成酒など、いろんな製法に挑戦している。(山内聖子)
光栄菊のクチコミ・評価
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光栄菊の銘柄一覧
銘柄 |
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スノウ クレッセント 雄山錦原料米:雄山錦、アルコール度:14% |
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スノウ クレッセント さがびより精米歩合:60%、アルコール度:15% |
黄昏オレンジ精米歩合:70%、アルコール度:13% |
Harujion(ハルジオン)精米歩合:60%、アルコール度:15% |
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光栄菊の酒蔵情報
名称 | 光栄菊酒造 |
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特徴 | 佐賀県のほぼ中央に位置する小城市三日月町にて1871(明治4)年に誕生した「合瀬酒造」は、歴史ある酒蔵だったが、2006(平成18)年に廃業。しかしその13年後、2019(令和元)年に新たな酒蔵「光栄菊酒造」として復活を遂げる。社長の日下氏は元々テレビの映像制作会社に勤めており、農業や経済に関わる番組制作を通じて日本酒の持つ可能性に魅力を感じ、ついに蔵元となることを決意。奔走するなかで、廃業していたが蔵が残っていた合瀬酒造と出会う。飲んだその味に感動したことから "菊鷹"等で有名な山本杜氏を招き入れ、痛みの激しい蔵をイチから立て直した。そうして生まれかわった酒蔵ではあるが、「地域に愛される酒に」との想いから、銘柄は前身から引き継いだ「光栄菊」に。豪雨災害で麹室が浸水してしまうなどのトラブルにも見舞われ、試験醸造する間もなく発売した第一号の酒はなんと即完売。生酛、山廃とはまた似て非なる光栄菊独自の酒母の仕込みは「天然乳酸菌仕込み」という新たな呼び名が付けられている。地域本来の良さと新しい蔵としての挑戦心を酒造りに反映させるべく、丁寧に日本酒と向き合っている。 |
酒蔵 イラスト |
(山本浩司氏撮影+加藤忠一氏描画) |
銘柄 | 光栄菊 |
HP | 酒蔵ホームページはこちら |
所在地 | 佐賀県小城郡三日月町織島2602 |
地図 |
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